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2009年4月13日 (月)

日本はどこに行こうとしているのか(上)

36  北朝鮮は5日、「人工衛星の発射に成功し軌道に乗った」と発表しましたが、日本は最初から最後まで「ミサイル発射」という政府発表をし、新聞もそれに同調しました。
 その間、P3Cの配備やイージス艦の派遣、偵察機の発信など、まるでいまにも戦争が始まるかのような大騒ぎの対応を政府は見せました。また、東北の各県では、緊急体制ということで県庁の一箇所に県の幹部が集まり、いまにもゴジラや宇宙人が襲撃してくるような重々しさでした。
 あれから、わずか1週間、日本列島は何事もなかったかのような忘れようです。ただ、騒がしいのは国土の上空を飛ばれた日本の、落としどころの見えている国連での面子外交だけです。

 まあ、政府や防衛省の立場ならば、今回の北朝鮮のミサイル発射という機会は、いざという時の実戦配備が堂々とできる格好のシミュレーションの機会であったことはまちがいありません。はたして、4日の日の午前中には発射の誤報が流れ、それに対して右往左往、しかも各県では緊急体制というのに、ネットで受信したものを、別オフィスで何とこの緊急時にFAXで関係部署に流す、さらに末端の市町村では発射後10分も経ってから放送で聞くという、まるで風刺コメディを見ているような、そんな感想を持った方も少なくなかったでしょう。

 誤報を出し自ら右往左往する日本の中枢が、もし、本当に日本の上空にミサイルが落下してきたら、はたしてきちんと対応できるのでしょうか。失敗したら、もはや笑い事では済まされません。私は、自国の防衛や緊急対策を揶揄する気持ちは毛頭ありませんが、大騒ぎをして仰々しい迎撃体制をとったにもかかわらず、簡単な人為的なミスを犯す日本の平和ボケや国家中枢の稚拙さに、深刻な思いを抱いた方も多いのではないでしょうか。

 TBSの5日の「サンデーモーニング」では、北朝鮮に対する自衛隊の迎撃準備にインタビューを受けた人々のほとんどが、「しょうがないでしょうね」という発言をしていました。アフリカのソマリアに海賊が出て日本の商船を襲うので、それを防止するために自衛隊の軍艦を派遣するのにも、インタビューで「しょうがないでしょうね」という意見がほとんどでした。

 重大なのは、この自衛隊派兵は暫定立法もないのですから、間違いなく憲法違反だということです。このようにして、当たり前に日本や海外で自衛隊が「自国を守り、自国民を守る」ことを大義名分として大手を振っていよいよ活動を拡大する、それを国民が「しょうがない」で容認する。このようなシナリオが、たまたま偶然なのか、それとも作為的なのか、国民は冷静に考える必要があるでしょう。

 さて、来週は、憲法第9条「戦争放棄」の条文のバックボーンにある理念と外交官・安達峰一郎についてお話します。

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