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2009年1月 6日 (火)

トキの生息できる環境が意味するもの

26_3  新しい年の初めに赤と白の色で、さも縁起がよさそうなトキの話をしましょう。
 佐渡島で飼育され9月に放鳥された天然記念物のトキ10羽が、その後がどうなったのか、先日NHKテレビが追いました。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、残念ながら最近1羽が死んで発見され、あと1羽が行方不明だそうです。その他のトキはほとんどが飼育地だった佐渡に定着しているそうですが、1羽だけは200キロも離れた新潟県の山間地帯にまで飛来して生活しているそうです。

 トキの観察員の方は、夜明けとともに飛び回るトキといっしょに車で移動し、望遠鏡で後を追っかけています。その観察からわかったことは、1日5,6回の食事や、わずか3分間に5,6匹のドジョウを食べるとか、アカハライモリなど毒を持った生物は水で毒を洗い流しながら食べるとか、トキそれぞれに食べ物の好き嫌いがあるとか、結構人間のように賢くたくましく生きているのです。

 しかしながら、農薬の散布された水田ではトキは生きていけません。昔ながらのドジョウやカエルのいる田んぼや野原が、トキには絶対に必要な環境となります。また、冬になり水田に水がなくなるとエサとなる水辺の生物がいなくなってしまいます。それもトキにとっては死活問題。そこで村人も協力して、稲を刈り取った田んぼに長い波型の溝を何本も作り、水を絶やさないで小さな生物が生息しやすい環境づくりなど行っています。

 これから佐渡も新潟も豪雪の季節がやってきます。初めて野生の環境におかれたトキが、この寒く厳しい冬をどのようにがんばって生き抜いてくれるのか試される季節となりました。と同時に、人間がトキを育てて数を増やす試みは、人間が自然とどのように付き合っていったらよいのかを私たちが学ぶ機会なのかもしれません。言い換えれば、我々人間と自然との付き合い方について、「トキによる授業」を受けているようにも思えるのですが。

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